「契約書あるじゃないですか!」「いや内容変えますよ」が当たり前!? 日米ミサイル共同開発の裏に「商習慣の壁」どう乗り越える? 米防衛大手のキーパーソンに聞く
北朝鮮などの極超音速兵器に対抗すべく、日米で共同開発が進む新型迎撃ミサイル「GPI」。その開発を担う米防衛大手企業の日本トップが、日本企業との協業における“文化の違い”や連携の実際について語りました。
中小企業との連携も 米国流「大企業と小企業の付き合い方」とは
こうした大手企業との協業に加え、ノースロップ・グラマン社では日本の中小企業やスタートアップ企業とも連携強化を模索していると、ブラウン氏は説明します。
「弊社の東京オフィスには、日本の中小企業やスタートアップ企業に関するリサーチを行う担当者がいます。これは、我々にとって優れたパートナーとなりうる企業を見極めるためのものです。現在、このリサーチ対象企業リストには約40社がリストアップされています。
我々は実際にそれらの企業を訪問して面談を行い、彼らの能力や考え方、手掛けているプロジェクトなどを調査し、技術の共同開発や製品の採用などを含め、弊社のビジネスとうまく結びつけられないかを模索しています。これまでのところ、5~6社ほど有望な企業を見つけています。
こうした取り組みは、私が日本支社に着任した2024年に日本側の高官と議論をした際、中小企業やスタートアップ企業も潜在的なパートナーとして視野に入れるよう促されたことからスタートしたものです」
さらに、アメリカでは中小企業やスタートアップ企業と大企業との協業が制度的に奨励されており、ノースロップ・グラマン社もそうした協業形態にノウハウがあるとブラウン氏は言います。
「アメリカでは、多くの大規模な契約において『契約全体の10~30%ほどを中小企業に発注しなければならない』という要件が課されています。そのため、私たちはそうした協業に慣れているのです。
たとえばミサイルの開発であれ、あるいはソフトウェアの開発であれ、こうした非常に大規模なプロジェクトを勝ち取るためには、その要件を満たすために日常的に外部の小さな企業と協力していく必要があります。
彼らは大企業でないからこそ、動きが迅速である場合もあります。小さな会社と協力することは多くの場合、我々にとって一種の戦略的優位性をもたらします」
また、ブラウン氏によるとアメリカでは大企業が中小企業などを支援するプログラムも存在しており、それが日本においても有用なのではないか指摘します。
「アメリカでは、一部の機関において『メンター・プロテジェ(指導・育成)』プログラムが導入されています。これは、大企業が小さな企業にノウハウを教えることでインセンティブを得られる仕組みです。日本にはそうしたプログラムはまだ存在しないと思いますが、決して悪いアイデアではないと思います」





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