上野動物園モノレール、黒字なのになぜ存続危機なのか? 「日本最古」ゆえの事情

東京都交通局が運営している、上野動物園の懸垂式モノレールが消えるかもしれません。経営上は黒字ですが、過去にもあることが原因で存続問題が浮上したことがあります。なぜ維持が難しいのでしょうか。

「オンリーワン」があだになる

 必要な車両数は1編成(2両)。わずか2両だけのために設計図を作成し、上野動物園モノレール専用の車体や部品を製造せねばなりません。そのため車両の製造費も高くつきます。

 1980(昭和55)年、施設の老朽化もあり、東京都は上野動物園モノレールの廃止を財政再建計画に盛り込みました。

 しかし、モノレールは上野動物園を象徴する乗りもので人気が高く、存続を要望する声も大きかったため、東京都は1983(昭和58)年10月にモノレールの存続を決めました。車両は日本宝くじ協会の支援を受けて更新。1985(昭和60)年4月に新型の30形電車がデビューしています。2001(平成13)年5月に営業運転を開始した現在の40形電車も、日本宝くじ協会の支援を受けて製造されました。

 その40形も、まもなく登場から18年が経過。車両の更新時期を迎えていますが、その費用は18億円かかることが判明。40形を導入したときの4倍以上に膨れあがりました。そのため、廃止も視野に入れた検討が行われることになったといえます。

 なお、18億円という金額は日本車輌製造(日本車両)が出した見積もり額(税込み)です。日本車両は東京都とともに上野動物園モノレールの開発にかかわり、開業時のH形電車から現在の40形まで製造してきました。

 交通局のモノレール担当者によると、見積もりが4倍以上になった理由は不明とのこと。

 なお、休止発表の翌日(2019年1月24日)、上野動物園モノレールは車両の故障により運休。交通局によると、走行装置内の部品が損傷しており、1月25日以降も運転を見合わせています。交通局は「(修理)作業には時間を要する」としており、再開の時期は明らかにしていません。場合によっては、このまま11月からの休止期間に入ることも考えられます。

 休止期間へ入る前に修理が完了し、モノレールが動物園の上空を走る日が再びくるのでしょうか。

【了】

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コメント

4件のコメント

  1. 見積りが不明というのは、おかしい表現。メーカーはらは詳細見積をして出ているはず、札入れしただけの段階では。正しくは見積り詳細はこれから照会するでは?

  2. 犬山モノレール(名鉄)が廃止までの46年間あまりを初代の車両で走り続けたのと較べるとこの路線は車両の寿命が物凄く短いですね。なぜ上野のモノレールはすぐに傷んでしまうのでしょうか、機械が有ればその理由について追加の取材をお願いします。

    お手本となったドイツの懸垂式モノレールでは何年くらいのサイクルで車両を更新しているのかについても知りたいので分かるようなら教えてください。

  3. 40系が導入された当時に比べると資材価格が世界的に跳ね上がってるのと、安全対策やより快適な運行利用の為に最新の電装系も導入しなけりゃならんだろうから、2両のみ製造という量産効果の効かなさと合わせて4倍になっちゃったんじゃないかね

    18億ってのは本当にべらぼうだが…上野で無理なら日本国内の動物園じゃもう無理でしょ

  4. これ、見積もりじゃなくて東京都側の要求仕様に対しての概算回答じゃないの?

    それはともかく今東京では歳入額に対して建設・建築での歳出過剰になっているからこんなもんにつぎ込む余裕は無いだろ。

    鉄道に限っても地下鉄と日暮里舎人ライナーの問題抱えているのに。

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