なぜいずも型を空母に? 海自艦艇ひゅうが型やおおすみ型の空母化が無理な理由

ヘリ搭載護衛艦「いずも」に対して、F-35B戦闘機を搭載できるように改修する予算案が発表されましたが、この改修は「いずも」にしかできないのでしょうか。似たような外観の、ひゅうが型護衛艦とおおすみ型輸送艦の場合、何が問題になるのでしょうか。

「おおすみ」型輸送艦の空母化も無理なワケ

 おおすみ型輸送艦も、いずも型護衛艦やひゅうが型護衛艦と同じように空母のような外観をしています。

 

 しかし、おおすみ型輸送艦は、ひゅうが型護衛艦よりもさらに小さく、全長は178m、基準排水量も8900トンしかありません。いずも型護衛艦が全長248m、基準排水量1万9500トンなので、それと比べると、全長で70m、基準排水量で1万600トンも小さいことになります。

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トラックとCH-47J輸送ヘリを載せた状態のおおすみ型輸送艦2番艦「しもきた」(画像:海上自衛隊)。

 また、おおすみ型輸送艦には根本的な問題があります。艦内に揚陸艇や水陸両用車を運用するためのウェルドックを設けているため、航空機を整備できるようなスペースがとれないのです。エレベーターは2基ありますが、車両と貨物用であり、とても航空機の上げ下げができるサイズではありません。

 

 さらに護衛艦の場合、各種運用状況を考慮して最大速度が30ノット以上とされているのに対して、おおすみ型輸送艦は最大22ノット。この速度差は、護衛艦と共に艦隊行動をとるさいに足かせとなります

 

 こうして見てみると、やはり空母化するのはいずも型護衛艦が相応だというのがわかります。

 

 もともと、いずも型護衛艦は将来の発展性を考慮して設計されており、航空機運用に特化していてそれ以外の装備が必要最低限しかありません。外観が空母に似ているから空母に改装できるのではなく、最初から空母に変身可能なポテンシャルを有していたといえるでしょう。

 

 逆にいえば、ひゅうが型やおおすみ型は、いずも型にはない装備を有しており、いずも型が空母化してもそれを補完する自衛艦として、存在感を放ち続けるでしょう。

 

【了】

【写真】戦艦だった先代の「日向」

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コメント

8件のコメント

  1. エレベーターが小さいからって記事に書いているけど

    ちょっと論点が違うわ。

    オスプレイは使用可能だしね。実機を使って格納庫に収納しているからね。

    今後開発されるヘリ機体が大きくならないとは限らない。F35も

    寸法的に搭載可能だよ。説得力不足です。

  2. ひゅうが型で固定翼機運用が無理なら、ひゅうが型と比較して同規模でインボード式エレベーターのインヴィンシブル級、20m短くインボード式エレベーターのジュゼッペ・ガリバルディ、同規模で3ノット低速のプリンシペ・デ・アストゥリアス、20m短く7ノット低速のイオージマ級とかは何故ハリアーを運用していたんですかね?

    >将来的に大型の航空機を運用することになった場合~

    ひゅうが型の20×13mのエレベーターに載せられないような、CH53KやF14よりも大型の40トン超の艦載機が一体いつ開発されるんですかね?

    エレベーターや甲板が小さい小さいとか連呼すらなら、固定翼機運用に必要ななサイズを具体的に言ったらどうですかね。

  3. ひゅうが型で一番問題なのは、エレベーターがインボード式という点ではなく、前部エレベーターの大きさが20m×10mであり、F-35B(15.61m×10.67m)が載らないことだ。

    後部エレベータ(20m×13m)だけでは、運用効率が大きく落ちる。

    エレベーターを拡張しようとすると、甲板の穴を広げなくてはならず、艦体強度に悪影響を与える。

    おおすみ型については、車両甲板にUH-60JAを格納した実績があり、搭載できないわけではない。

    また、MV-22運用の為に航空関係の艤装が改善されている。

    F-35Bを運用するというのは、艦型が小さ過ぎて改造する価値がない。

    今後の最善策として

    いずも型(F-35B専門)とひゅうが型(ヘリ専門、FCS-3Aに改修)を組にして運用。

    おおすみ型は、アメリカ級をタイプシップとした代艦を建造するのがいい。

  4. 中国空母遼寧や山東は既に南シナ海や台湾沖に来ています。特に遼寧は尖閣を目指すでしょう、ひゅうが型は確かに小さく戦闘機を載せても8機位でしょうが、いずも型で13機遼寧は40機以上載るでしょう。ひゅうが型は小回りも効き、自船防衛能力がいずも型と比べたら遥かにすぐれている。ひゅうが型はオスプレイを載せており改修価値は非常にあります。問題は尖閣の制空権を取るか取らないかです。ヘリコプターは論外です、数で劣っている日本の戦闘機を増やすにはひゅうが型を改修するしかないし、いちから空母をつくる時間はありません。尖閣を守るには制空権を取るしかないのです。制空権を取れば、制海権も取れます。沖縄の基地から飛ばしても間に合いません、中国の空母は目の前にいますよ。

  5. おおすみ型は「輸送艦」

    「いせ」「ひゅうが」は

    「いずも」のベースになったが

    甲板が狭いし短い

    更に艦尾に

    Mk41ミサイル区画が16セル

    魚雷発射装置が3つと

    かなりの攻撃力がある

    「いずも」「かが」は

    艦隊行動するので

    「イージス艦」や汎用護衛艦数隻が

    護衛する‼️

    たがら自衛の機関砲と自衛ミサイルしかない

  6. 「いせ」「ひゅうが」は

    「いずも」のベースになったが

    全長が短い

    (いずも248メートル、いせ、ひゅうがは198メートル)

    いずも、かがは26000トン

    ひゅうが、いせは19500トン

    だからF35Bの運用は出来ないから

    いせ、ひゅうがは「ヘリコプター搭載護衛艦」

  7. 「おおすみ」型は輸送艦‼️

    「ひゅうが」型は

    「いずも」型より

    全長が短い

    エレベーターがインボート式

    艦尾にミサイル発射セルがある等で

    今回の空母改造はされなかった

  8. エレベーターが右に寄せてあると言えばそうだけど、甲板エレベーターか、舷側エレベーターかの違いが大きな意味を持つのでは?そこに言及しないのはどうかと思う。

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