扉が多い通勤電車 なぜいま消えているのか? 乗降時間短縮に効果の多扉車 しかし…

JR山手線や京阪線など、大都市圏の鉄道では混雑緩和を図るべく、ドア数の多い通勤電車「多扉車」が導入されました。輸送面では画期的でしたが、近年設置が相次ぐホームドアとの兼ね合いで、まもなく見納めとなります。

京阪線に5ドア、首都圏では山手線や横浜線に6ドア

 そのなかで、1両あたり約19mの3ドア車を使っていた京阪電鉄が1970(昭和45)年に導入したのが、5ドア車の5000系電車でした。ラッシュ時の混雑緩和を目的に、車内のなかほどにいる乗客の乗降時間を短縮するため、各ドアのあいだにひとつずつドアを追加したのです。

 ただ、ここで問題となったのがラッシュ時以外のサービス低下です。これまで座席だったところにドアを設置するため、座席定員が大幅に減少してしまいます。そこで日中時間帯は追加した2ドアを締め切り、ドア上部に格納した座席を下ろして座席定員を増やすというユニークな構造を採用しました。

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全車両が5ドア車である京阪5000系(2019年12月、乗りものニュース編集部撮影)。

 首都圏に“多扉車ブーム”が訪れるのはバブル期のことでした。好景気を背景に急激に利用者が増加して、都心部の鉄道の混雑が激化。各社が対応に追われるなかで再び多扉車に注目が集まりました。

 営団地下鉄(現・東京メトロ)は1990(平成2)年から1992(平成4)年にかけて、日比谷線の混雑を緩和するために、前後2両を5ドアとした03系電車を12編成製造。日比谷線に直通する東武鉄道も、1992(平成4)年から一部を5ドアとした20050型電車を導入しています。

 続いてJR山手線も1991(平成3)年から、それまでの10両編成から11両編成に増強するにあたり、最も混雑する10号車に6ドア車1両を追加しました。この6ドア車は、ラッシュ時は座席を収納し、すべてを立ち席とする究極の通勤車両として登場したため、乗客からは不満の声が上がりましたが、乗降時間の短縮には効果を発揮したため、やがて横浜線や京浜東北線、埼京線などの路線に広がっていきました。

【図】明治期からの通勤電車のドア変遷

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コメント

1件のコメント

  1. E233系は6ドア車を入れてない。

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