「やられメカ」の悪夢再び ロシア戦車T-72がウクライナにやられまくっているワケ

ロシア陸軍の主力戦車T-72B3Mが、ウクライナ軍に次々と撃破されています。原型のT-72戦車はかつて「やられメカ」のイメージが定着していましたが、いまなぜこの戦車が多く残り、そしてなぜ、やられまくっているのでしょうか。

T-72B3Mは、いかにしてやられているのか

 T-72B3Mがどのような攻撃によって撃破されたのかは明らかにされていませんが、ウクライナに派遣されているロシア陸軍の戦車が現地で急造された、二重構造の鋼鉄製と見られる天蓋を装着していることから、恐らく装甲車両で最も防御力の弱い砲塔や車体の上面を攻撃する「トップアタック」能力を持つ対戦車ミサイルで撃破されたT-72B3Mも少なくないものと筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は思います。

 考えられるのは、欧米諸国はウクライナに対して供与している多数の兵器のうち、アメリカが供与した対戦車ミサイル「ジャベリン」と、イギリスが供与した対戦車ミサイル「NLAW」です。NLAWは日本ではあまり知られていませんが、ジャベリンが距離150m以上でなければトップアタック攻撃を行えないのに対し、NLAWは距離20mでそれが可能です。

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ウクライナ陸軍の対戦車ミサイル訓練用シミュレーター(画像:ウクライナ国防省)。

 NLAWはジャベリンと異なりミサイルの再装填ができないものの、その分重量は12.5kgと軽く、射手1人で攻撃を行うことができます。ジャベリンとNLAWという、特徴の異なる2つの対戦車ミサイルを組み合わせた巧みな攻撃により、ウクライナ軍はT-72B3Mを含めた多数のロシア軍戦車を撃破しているのではないでしょうか。

 T-72に「やられメカ」のイメージが定着した湾岸戦争から31年。再びアメリカとイギリスが供与した対戦車ミサイルによって少なからぬT-72B3Mが撃破されていたとすれば、ロシアはアメリカとイギリスの兵器によって、再び「やられメカ」の悪夢を見せられている……のかもしれません。

【了】

【担いで撃つ】ウクライナ兵にロシア戦車がやられまくっている兵器 写真で見る

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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コメント

8件のコメント

  1. タイトルの概要がT73B3Mになっている。

    修正した方がいいと思います。

    T72B3Mではないですか?

    記事の誤字は気を付けて下さい。

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。

  2. どこぞの程度の低い掲示板並みの酷い題名だ。

  3. 楽しそうだな 

    人が死んでるんだぜ

  4. ロシア自慢のAPSやERAは何をしてるんでしょう(-_-;)

  5. ww2の末期、ドイツは少年兵や、老年兵でも簡単に操作できるパンツァーファウストを開発し、押し寄せるソ連軍の戦車軍団に大損害を与え続けた。また、スツーカも37㎜砲を装備して上空から襲い掛かり、多くのソ連軍戦車を撃破した。その歴史上の戦訓が、いまのウクライナで繰り返されていると思う。この時代と決定的に違うのは、ドイツが孤立無援だったのに対して、ウクライナには、全NATO諸国からの、分厚い軍事援助が届いているからだろう。ロシア軍の戦車軍団は、絶対に勝つことはできない。この戦争では、、、何故なら、大義名分が無いからだ。

  6. ジャベリンありがとうね!

  7. ロシアの軍需産業の改革も碌に進んでいない状況で、クリミアを併合したり、ウクライナに侵攻したり、プーチンは、既に耄碌したのだろう。単純にクリミアを併合せずに、ウクライナと経済協力を結んで、経済支援をすれば、ほっといても、元々貧しいウクライナをロシア側に引き留めておくことはそれ程難しくはなかった。クリミアを併合した時点で、プーチンの思惑は、崩壊したと言ってよい。領土をかすめ取るような相手は、当たり前に警戒される。他の親ロシアの国でさえ、離れるだろう。

    イタ車については、他国の部品に頼らずに自国で生産が可能なようになっておかなければ、軍需産業の近代化は、出来ていないと言うのと同じで、その状態で戦争に入れば、装備している戦車は、近代的兵器の前ではただの標的になる。全ては、プーチンが耄碌したのが原因と言える。

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