ウクライナで評価高めた「ゲパルト」実質的な“後継車両”も同じ戦場へ ドローンの“群れ”にも対応!?

ドイツの防衛大手ラインメタル製のスカイレンジャー対空砲システムが、2025年末までにウクライナへ納入されると発表されました。

実質的に「ゲパルト2」と言える車両

 ウクライナ政府の公式サイト「ユナイテッド24」は2025年9月9日、ドイツの防衛大手ラインメタル製のスカイレンジャー対空砲システムが、2025年末までにウクライナへ納入されると発表しました。

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目標に狙いを定めるスカイレンジャー35(画像:ラインメタル)

 なお、調達契約は9月10日からイギリス・ロンドンで開催される「国際防衛安全保障機器展示会(DSEI)」にて締結される見込みで、契約規模は数億ドルにのぼるとされています。

 ラインメタルは、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、ウクライナとの関係を深めており、同国の国営軍事企業「ウクルオボロンプロム」との合弁でウクライナ国内に工場を設立。装甲車の生産や修理を行っています。

 また、同社は最新の移動式救助ステーションや防空システムの供給も行っており、その他の最新装備についても、複数の提供が検討されています。

 スカイレンジャーもそのひとつであり、30mmリボルバーカノンを搭載した「スカイレンジャー30」は装輪装甲車「ボクサー」への搭載が可能で、35mmリボルバーカノンを備える「スカイレンジャー35」は「レオパルト1」および「レオパルト2」主力戦車の車体に搭載することが可能です。

 スカイレンジャー・シリーズは、近距離・低高度領域におけるドローンや巡航ミサイルの迎撃兵器として開発されており、ドイツ軍では1970年代に配備された「ゲパルト対空戦車」の実質的な後継車両と位置づけられています。

 「ゲパルト」は、航空技術やミサイルの進化により長らく旧式化し、ヘリコプターに対抗するのが限界と見なされていましたが、2022年のロシアによるウクライナ侵攻を契機にウクライナ軍に供与されたことで、再評価が進みました。特に、低速・低空を飛行するドローンや巡航ミサイル、徘徊兵器に対して高い効果を発揮し、使用する機関砲弾が比較的安価であることから、コスト効率の良い防空手段として注目を集めました。

 スカイレンジャーシリーズは、こうした戦訓を踏まえつつ、より現代的な脅威、特に数km先から飛来する小型ドローン群や高速の巡航ミサイルへの対応力を強化しています。武装面では従来の機関砲に加え、時限信管によって空中で起爆し、内部の金属ペレット(タングステン製サブ弾)を前方に拡散させるAHEAD弾にも対応。これにより、広範囲にわたる空中脅威への対処が可能となりました。

【画像】ボクサーに搭載した「スカイレンジャー30」

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