なぜ「翼が動く戦闘機」は新型が出ない? 新作『Star Fox』で躍動する“可変翼ロマン”の系譜

翼が展開するギミックがなんとも味のある「可変翼」 現実ではすでに見られなくなりつつある技術ですが、ゲームやアニメの世界で確かな命脈を繋いでいました。

なぜ「可変翼」は消えてしまったのか?

 しかし、この“翼が根本から可動する”仕組みは、デメリットも抱えていました。構造が複雑なために整備の手間とコストが、他の機体よりも増加してしまうのです。また時代が進むにつれてエンジンの性能が上がったほか、アビオニクスの高性能化によって可変翼による加速力が求められなくなりました。

Large 20260629 01
『Star Fox』に登場する超高性能全領域戦闘機 アーウィン」(画像:任天堂)。

 加えて、戦闘機に求められる性能のポイントが、最適な形状による「ステルス性」に移り始めたことも大きかったと言えるでしょう。機体形状が変化する可変翼では、ステルス性の追求という観点からはデメリットの方が大きかったのです。

 結果として可変翼は一時期、アメリカだけでなく、ソ連(現ロシア)やヨーロッパなどの戦闘機で用いられたものの、現在の新型機開発では用いられることがなくなっています。それでも、この可変翼の仕組みがもたらす「カッコよさ」は、創作作品に一定の影響を与えています。

 メディアミックス作品『超時空要塞マクロス』シリーズに登場する機体「VF-1 バルキリー」は可変翼を備え、さらに脚部を展開したり人型に変形したりと、変形要素が大きくフィーチャーされています。ちなみに、同機体のモデルは前出のF-14「トムキャット」とされています。

 また構造こそ違いますが、映画『スター・ウォーズ』シリーズのスターファイター(宇宙戦闘機)「Xウイング」は、水平に畳まれた翼をX字状に“縦に”展開するギミックを備えています。

 どちらも、ファンからは高い人気を得ている機体であり、今もなお愛され続けています。

 戦闘機開発の第一線からは見られなくなった可変翼ですが、その技術は映像作品のなかでは、今でも「カッコよく、ロマンに溢れたもの」として受け継がれています。

【画像】え、実物!? 米航空宇宙博物館に展示された「Xウイング」です

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  5. ロシアのミサイル部品工場が「大炎上」 ウクライナ軍の航空機から発射した巡航ミサイルが「直撃」か
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号