首都圏「ちょくちょく遅れる路線」ランキング 「混雑率」からは見えない路線の素顔

路線別の「混雑率」と比較してみると

 首都圏の通勤ラッシュを示す指標として、国土交通省が発表している路線別の「混雑率」もよく取りざたされます。参考までに、今回挙げた路線の2017年度における混雑率を高い順に見てみましょう。なお、路線名/混雑率/国土交通省資料に基づく混雑率のワーストランキング順位/最混雑区間/最混雑時間帯の順で記載します。

・東京メトロ東西線/199%/1位/木場→門前仲町/7時50分~8時50分
・JR総武線各駅停車/197%/2位/錦糸町→両国/7時34分~8時34分
・JR横須賀線/196%/3位/武蔵小杉→西大井/7時26分~8時26分
・JR東海道線/187%/5位/川崎→品川/7時39分~8時39分
・JR埼京線/185%/8位/板橋→池袋/7時50分~8時50分
・JR中央線快速/184%/10位/中野→新宿/7時55分~8時55分
・JR総武線快速/181%/11位/新小岩→錦糸町/7時34分~8時34分
・東京メトロ千代田線/178%/12位/町屋→西日暮里/7時45分~8時45分
・東急目黒線/171%/16位/不動前→目黒/7時50分~8時50分
・東急東横線/168%/19位/祐天寺→中目黒/7時50分~8時50分
・JR高崎線/166%/22位/宮原→大宮/6時57分~7時57分
・都営三田線/156%/35位/西巣鴨→巣鴨/7時40分~8時40分
・JR常磐線各駅停車/154%/37位/亀有→綾瀬/7時23分~8時23分
・JR宇都宮線/143%/47位/土呂→大宮/6時56分~7時56分
・JR中央線各駅停車/97%/75位/代々木→千駄ヶ谷/8時01分~9時01分
※JR川越線、中央本線(高尾以西)は集計対象外

Large 190121 chien 03
東京メトロ東西線は、混雑率上位の「常連」となっている(2017年11月、草町義和撮影)。

 なお、日本民営鉄道協会は混雑率の指標を、180%で「体が触れ合うが、新聞は読める」、150%で「肩が触れ合う程度で、新聞は楽に読める」、100%で「定員乗車。座席につくか、吊り革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる」としています。

 国土交通省は、特に小規模な遅延を防止するためには「マナーアップを働きかけるなど利用者の行動に着目した取組が重要」といい、ソフト対策としてマナーアップの啓発活動や、ホームにおける乗降位置サインの変更、係員や警備員の増員などを挙げています。また、各事業者もホームドアの整備による安全確保の推進、「時差通勤」や「分散乗車」を促すといった活動も実施しています。

【了】

【路線図】「小規模な遅延」「大規模な遅延」発生状況

テーマ特集「新生活に役立つ! 通勤ラッシュの乗り越え方から「座れる列車」「高速バス通勤」まで」へ

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

3件のコメント

  1. これ行先変更は考慮されてんの?
    京浜東北線はちょっとでも遅れると、しれっと行先を変更するけど。

  2. 同率第9位の東急田園都市線の記載が漏れているようですが…
    http://www.mlit.go.jp/common/001245349.pdf

    • 田都は基本遅れるのがデフォで、少しばかりでは遅延と認めてない。
      しかもまともな遅延・混雑対策をやらないくせに、沿線にどんどんマンションが建設されているから、改善見込みはないですね。