黄色いクルマ、意外と売れている? メーカーが車種のイメージカラーにする背景
メーカー、ユーザーにとって「黄色いクルマ」とは?
2019年現在、クルマのボディーカラーにおける黄色の傾向について、BASFジャパンに聞きました。
――黄色の設定はどのようなクルマに多いのでしょうか?
日本車では軽自動車とコンパクトカーが中心で、アジア全体で見るとSUVでもその傾向があります。欧州車はコンパクトやミッドサイズ(メルセデス・ベンツCクラスやBMW3シリーズなど)が中心です。北米車では、スポーツカーにおいて黄色が伝統的に定着しています。
――メーカーはどのような意図で黄色を設定するのでしょうか?
黄色の特徴は、スポーティーさを表現できる点です。機能に重きを置いたSUVや、環境に配慮したクルマが市場において注目されるなか、ブランドとして、またモデルとして、スポーティーさの表現によって差別化を図る狙いがあるでしょう。
ユーザーにとっては、(経済性を重視した)軽自動車やコンパクトカーであっても、自動車本来の「走り」や「運転する楽しさ」を求めたい、黄色を選ぶことでほかと差別化して「かっこよさ」や「自分らしさ」を表現したい、といったニーズがあると思います。メーカーにとっても同様で、ユーザーの心に響く色を打ち出したいと考えた結果、それが黄色という、わかりやすいメッセージとして表れているのです。
もうひとつの要因としては、ここ数年、鮮やかなレッドメタリックが世界的に注目されてきた点です。赤もスポーティ―な色の代表ですが、それが見慣れてきたなかで、より新鮮な表現を求める傾向があると思います。その点、黄色は赤よりも個性が際立ち、誰が見てもスポーツカーを連想させる強さがあるでしょう。
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