屈指の幸運艦 空母「瑞鶴」が見た旧日本海軍機動部隊 その全盛と最期とは

太平洋戦争におけるミッドウェー海戦は旧日本海軍にとってターニングポイントとなりましたが、それ以降、機動部隊の柱を務めたといえるのが空母「瑞鶴」でしょう。「瑞鶴」の最期はまた、機動部隊の最期でもありました。

運も実力のうち 幸運な「瑞」

「瑞鶴」の「瑞」の字には吉兆を表す意味がありますが、冒頭でも触れたように、その名の通りの幸運艦でした。

 幸運は建造から始まっています。大型艦の建造で、先に紹介したような工期短縮という作業環境で現場に負担を強いたにもかかわらず、重傷、死亡災害が1件も発生しなかったそうです。

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映画『雷撃隊出動』より、「瑞鶴」を発艦した艦上攻撃機「天山」の後部座席から撮影したひとコマ。

 真珠湾攻撃では技量が劣ると評価されていましたが、第一波に出撃した零戦6機、九九式艦爆25機、第二波の九七式艦攻27機が全機、帰還しています。また第2次攻撃隊の指揮官は一航戦、二航戦を差し置いて、「瑞鶴」飛行隊長 嶋崎重和少佐が任命されています。この嶋崎少佐は五航戦雷撃隊を率いて、のちの珊瑚海海戦で空母「レキシントン」を撃沈する武勲も挙げています。

 1942(昭和17)年5月4日、世界初の空母同士の海戦となった珊瑚海海戦が発生します。5月8日に日米の艦載機はお互いの空母を攻撃し、「翔鶴」は被弾大破しますが、「瑞鶴」はスコールに逃れ無傷でした。しかし艦載機の損害は大きく、「翔鶴」は修理に3か月必要と判定され、五航戦は6月上旬のミッドウェー作戦に参加できなくなります。結果、惨敗したこの作戦に参加しなかったことで「瑞鶴」は生き残ります。これも幸運と言えなくもありません。

【写真】沈みゆく「瑞鶴」の甲板で万歳を唱える乗組員

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