潜水艦はどう調理をしている? 火は絶対NGって!? それでも潜水艦の料理が一番おいしいワケ

潜水艦のご飯が軍内で一番美味しいと言われる理由は?

 冷蔵庫なども第2次世界大戦当時から完備されていたそうですが、日本の潜水艦のものは貧弱だったので生鮮食品は出港から10日程度しか保存できなかったという、当時の人の証言もあります。なお、アメリカの潜水艦は、大戦中に居住性が最も良かったとされており、アイスクリーム製造機も入っていたと言われています。

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潜水艦「せいりゅう」のカレー調理風景(画像:海上自衛隊)。

 昔は加熱に電熱線を使う電気ヒーターが主流だったそうですが、現在はIHヒーターを使用しています。さらに、昔は潜水艦の電池から供給している関係で直流電源しか使えないことから、それに対応した専用の調理器具が必要でしたが、現在は一般家庭で使う交流電源を使えるようになっており、市販の調理器具を使用することも可能となっています。

 ちなみに陸海空の自衛隊で、海上自衛隊の料理が最も美味しく、特に潜水艦のカレーは自衛隊で一番とも言われています。潜水艦の料理が美味しいというのは、実は昔から万国共通で、なぜかといえば、長期にわたり窓もない狭い密閉空間で大勢が生活するという多大なストレスがかかる現場のため、「せめてご飯だけでもちゃんとしたものを」という精いっぱいの配慮からです。ひとりあたりの食費の額も世界的に、軍隊の中で潜水艦乗りが一番高くなっています。

 とはいえ長期の航海となると、冷蔵・冷凍設備が艦内に充実した現在においても、目的地に着く前に生鮮食品を使い切ってしまうそうで、航海の終盤には冷凍食品や缶詰がメインになるそうです。

【了】

【かなり本格的な調理方法!】潜水艦「くろしお」で提供される「くろしおラーメン」(写真)

Writer: 斎藤雅道(ライター/編集者)

ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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