最新戦闘機「F-35」ようやく本気の量産へ 7年遅れの“低率生産”解除 その先の世界とは

航空自衛隊も導入を進める新型のステルス戦闘機F-35が、ようやく本格的な量産体制に移行する模様です。当初は2017年には全規模量産になる予定だったのに、なぜここまで遅れたのでしょうか。

当初は2017年に達成する予定が…

 2024年3月12日、アメリカ国防総省はロッキード・マーチンF-35「ライトニングII」ステルス戦闘機について「全規模量産(FRP)」を承認したと発表しました。これにより、F-35の量産計画は「低率初期生産(LRIP)」を終え、本格的な生産フェーズ、すなわちフルレート生産に移行します。

 当初、アメリカ国防総省は2017年にF-35の全規模量産を開始する計画でしたが、開発の遅れなど、さまざまな要因により数度となく延期されてきました。そのため、これまで実に16年間にわたって低率初期生産が続いていました。

 ここまで長く低率初期生産が続いていると、F-35の製造が順調でなかったのではないかと思われがちですが、実際には全世界の戦闘機生産の過半数をF-35が占めており、ある意味でほぼ独占状態にあるといえるでしょう。

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オーストラリア空軍のF-35A「ライトニングII」戦闘機(画像:ロッキード・マーチン)。

 F-35はアメリカ空軍、海軍、海兵隊、および同盟諸国の既存の戦闘機を統一機種で更新するという野心的なプロジェクトです。そのため、開発前から既存の戦闘機とは一線を画す巨大なプロジェクトでした。ゆえに「低率」という言葉とは裏腹に、すでに年産150機にも達しており、2024年4月現在で各国への引き渡しは航空自衛隊向けを含んで990機にまで達しています。

 では、何が順調でなかったのでしょうか。

 F-35は既存の軍隊に対して高性能すぎるため、演習でその能力を完全に発揮できないという問題がありました。F-35の能力を実証するには「統合シミュレーション環境(JSE)」と呼ばれるシミュレーターが必要ですが、JSEの開発遅延により、F-35の試験ができない状況が続いたのです。

【見たことある?】これが最新ステルス戦闘機F-35の作り方&塗り方です(写真)

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