「世界最強の戦闘機」より強かった!? テストで敗けた異形のライバル機の“怪物”ぶり 「あれは政治的敗北だった」
性能はYF-23の方が上ってホント?
たとえるなら、YF-23は「ハイリスク・ハイリターン」を選んだ機体で、評価試験に際してはいくつかの点でYF-22を上回る高性能ぶりを発揮していました。代表的なのは、そのステルス性です。YF-23はエアインテークと機体の間に「隙間」を設けない、いわゆる「ダイバータレス」方式を採用し、空力よりもレーダー探知を最小限にすることを優先した設計を採っていました。
また、エンジン排気口まわりにはジェット排気の冷却デッキを備え、赤外線も検知されにくいようにする徹底ぶり。機動性も「超音速巡航(スーパークルーズ)」ではYF-23が上回っているなど、敗者であるとはいっても性能的にはF-22に劣っていたわけではなく、あくまでも「F-22とは性格の異なる機種」であったと言えるでしょう。
YF-23開発チームのマネージャー、デル・ジェイコブズ氏は、本当はYF-23が勝利者であったと断言します。
「当時、ノースロップは(海軍向けの艦上戦闘機)F/A-18E/Fと(空軍向けのステルス爆撃機)B-2といった開発プロジェクトを受け持っていました。対してロッキードは、新たな戦闘機開発プログラムを持っていませんでした。YF-23が敗北した真の理由は、政府が国策としてロッキードを救済したためです。私たちのYF-23のほうが仕様を満たしていたことは非公式に伝えられていました。新戦闘機プロジェクトの真の勝者はYF-23だったのです」(デル・ジェイコブズ氏)
ジェイコブズ氏いわく、YF-23は政治的駆け引きで敗者にされたとのこと。彼の主張が真実であるかどうかは定かではありません。しかし、少なくともノースロップの技術者たちは、YF-23こそが勝者だと自負していると言えるでしょう。
逆に言うと、もし当時、ロッキード社が別のビッグプロジェクトを抱えていたら、F-15の後継機選定は違う動きを見せたかもしれないのです。歴史の流れとは奇妙なもの。ほんの少しだけ世界が違っていたら、2024年の横田基地航空祭で注目を集めていたのは「F-23A」と呼ばれる別のステルス戦闘機であったかもしれません。
【了】
Writer: 関 賢太郎(航空軍事評論家)
1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。
いつまでこんなくだらない与太話を記事にするのか、ウエポンベイも無い、普通に飛ぶだけでキャノピーが割れて、その改善にどれだけ時間と費用がかかるかも分からない。そんな未完成は欠陥飛行機が量産される完成度の飛行機に勝てる道理がない。
戦闘機開発は小学生のスペック競争ではない。
試作段階ではどんなものでも程度の差はあれ不具合や問題があるものでしょ。
くだらないのは君みたいな貶しコメントする輩だよ