東海道新幹線ストップ→北陸新幹線で“かなり快適に脱出”できました 「非常時こそ金をかけろ」という教訓

しばらくぶりのグランクラスは…

 12時33分敦賀着。新幹線への乗り換えでは、狭いエスカレーターに荷物が多い外国人観光客が滞留していました。歩く距離は短いですが、筆者の歩いたルートでは駅弁屋などが見当たらず、そのままホームへ向かいました。

「つるぎ20号」は各駅停車タイプの富山行きで12両編成。グランクラス、グリーン車はほぼ乗客なし、普通車は30%ほどの乗車率でした。自由席の窓側はほぼ埋まっていました。

 金沢13時39分到着。向かいに「かがやき532号」が停車しているため、乗り換えは楽でした。発車まで11分ありますが、ホームから降りて駅弁屋を探す余裕はありませんでした。

「かがやき532号」は金沢出発時、普通車が乗車率30%、グリーン車が4人、グランクラスが3人でした。9号車指定席は「TRAIN DESK」車両で、パソコン作業やWEB会議、動画視聴、携帯電話での通話が認められ、作業する人も見受けられました。

 出発後、アテンダントが軽食のメニューと飲み物を聞きに来ました。かつて東北・北陸新幹線双方で提供された布の温かいおしぼりはなくなり、紙おしぼりのみに。カップも取手がなくなっていました。6年ぶりのグランクラスですが、サービス簡略化を感じます。軽食は以前にもまして少量で、大阪で駅弁を食べてよかったと思いました。

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北陸新幹線E/W7系のグランクラス(安藤昌季撮影)。

 それでもグランクラスは快適で、アテンダントは車内を巡回し、乗客のニーズに配慮していました。固定客が多いのか、富山駅でグランクラスの乗車率は7割、長野駅では9割近くに達し、大盛況でした。

 グランクラスでLED表示機を見ていると、「東海道新幹線は大雨で運行を見合わせています」と流れ、ルート変更してよかったと感じました。北陸新幹線は定刻で東京駅16時20分着。ちなみに新大阪11時30分発「のぞみ90号」なら、東京駅到着は13時57分でしたので、普段の移動に北陸新幹線経由は考えにくいですが、非常時には「あり」だと感じました。

【了】

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Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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