ヤマハ「このバイク売れん。金型あげる」→海外で大ヒットして涙目!? 何度も日本に帰って来た伝説の“オフロード原付スクーター”を振り返る

1988年に登場したヤマハの異色スクーター「BW’S」。日本ではヒットしませんでしたが、海を渡ると30年以上続くロングセラーになりました。なぜBW'Sは数奇な運命をたどったのでしょうか。

“逆輸入”で何度も復活! そしてついに…

 こういった変遷の中で、MBKは最終的に日本のヤマハから、BW’Sの金型を譲渡され改めてフランス仕様に改良し50cc、125ccがラインナップされました。すると、これが大ヒットとなり、以降30年以上続くロングセラーモデルになったほか、MBKにとっての代表車種の一つにもなりました。

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2012年に正規販売として再び復活した日本向けBW’S(画像:ヤマハ)。

 これら海外での評価を受け、ヤマハでは1998(平成10)年に台湾ヤマハ生産のBW’S100を50cc仕様に変えて正規輸入し、日本向けモデルとして正式に復活させました。海外のバイクシーンで揉まれたBW’Sは、フロントの足回りがディスクブレーキのついたキャストホイール仕様となり、どちらかと言うと、オンロード寄りの随分と洗練されたモデルへと成長していました。

 しかし、このBW’S100もヒットに至らず数年で販売終了に。以降もまた、「海外では絶大な支持を得ているのに、日本ではウケない」というBW’Sの宿命が続きます。しかし、2000年代後半にインポーターのプレスト・コーポレーションが、台湾ヤマハから125ccモデルを輸入販売しました。一部ファンの間でのBW’Sへの火は消えることがなかったのです。

 そして、2012(平成24)年に再びヤマハが正規にBW’Sを復活させます。四輪で定着したワードを使い、「SUV感覚」を謳ったモデルで、50cc・125cc双方をラインナップ。このうち、125ccモデルは、2023年まで生産が続き、ようやくBW’Sの素晴らしさが日本人ユーザーにも評価されたことを示す結果となりました。

 現在も台湾ヤマハが、ZUMA125の名で主にアメリカ仕様を生産し続け、今年は待望の2026年モデルが発売されました。また、フランスのMBKもBoosterを発売し続けていましたが、2023年には電動バイク版のBOOSTERおよびBOOSTER Easyを発売。電動バイクでも若干太めのタイヤを履いたモデルで、MBKにとって「Booster」という名称とモデルコンセプトがいかに大切なものであるかが伝わってきます。

 ここまでを振り返ると、ヤマハが日本市場で何度も諦めたBW’Sが、海外で評価を受け日本に帰ってきたと考えれば、やはり当時の開発者たちの熱い思いや先見の明は意義あるものだったと痛感します。BW’Sのような個性的かつロングセラーとなるバイクの登場を、さらなる未来にも期待するばかりです。

【“魂”は生き続けている】BW'Sを受け継いだ各車を写真で(画像)

Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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  1. 元OBです。55歳現役退職者、今は神戸市ひひひひ日東灘区向洋町マンション在住します。

    近場の知人さん、連絡下さいね。 

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