次期戦闘機「GCAP」ついに初契約! ただ不安要素も 司令塔「GIGO」本格始動の裏側

日英伊による次期戦闘機開発プログラム「GCAP」の司令塔である国際機関GIGOが、開発主体のエッジウィングと初の契約を締結しました。約1450億円にのぼる契約の全容と、国際共同開発が抱える懸念点を深掘りします。

開発遅延に向けた備えも必要?

 GCAPへの参画を希望する国としては、サウジアラビアの名前が比較的知られていますが、最近ではFCAS(将来戦闘航空システム)でフランスと揉めているドイツや、アメリカとの関係が悪化しているカナダの名前も挙がるようになりました。このうち、カナダについてはオブザーバーで参画し、機体の購入を検討中と報じられています。

Large 20260405 01

拡大画像

航空自衛隊のF-2戦闘機(画像:航空自衛隊)

 GCAPの開発は現在、日英伊の3か国間で機体の形状や重量とエンジン推力のトレード・オフ・スタディを実施し、機体の構想設計に反映させる取り組みや、実証用エンジン(XFP30)の詳細設計が進んでいます。そして、ようやく契約の一元化に至ったことで、これらGCAPの開発が加速することが期待されます。

 なお、日本にとって懸念材料である新たな参画国ですが、現在のところ、GCAPの開発は日英伊のオリジナルメンバーで進めていく方針に変わりはないようです。

 とはいえ、イギリスの国内事情によって最初の契約締結が遅れたことは、各国の国内事情によって全体の開発計画が遅延するという「国際共同開発の脆弱性」を改めて浮き彫りにしました。

 前述したように、航空自衛隊への量産機配備の目標は2035年と、残された時間は限られています。

 今後、イギリスやイタリアの事情でさらなる開発遅延の可能性がゼロではない以上、防衛省や航空自衛隊としては、最悪の事態に備えた「プランB」を検討しておく必要性があるのかもしれません。

【GCAPと連携か】これが「日の丸無人戦闘機」のコンセプトです(写真)

Writer:

月刊誌『軍事研究』編集部記者。編集作業の傍ら、運用者である防衛省・自衛隊および防衛装備品を作る国内外企業などの取材をもとに記事を(不定期に)執筆する。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  3. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  4. 神奈川県警の“バイクは自転車レーン走るな”投稿にツッコミ殺到! 「自転車にも車にもバイクにも迷惑です」…何が問題に?
  5. 史上最大の軍艦より135mもデカい!? 旧海軍「大和」を凌ぐ『エースコンバット8』の新ボス「陸上戦艦」の衝撃スペックとは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号