次期戦闘機「GCAP」ついに初契約! ただ不安要素も 司令塔「GIGO」本格始動の裏側
日英伊による次期戦闘機開発プログラム「GCAP」の司令塔である国際機関GIGOが、開発主体のエッジウィングと初の契約を締結しました。約1450億円にのぼる契約の全容と、国際共同開発が抱える懸念点を深掘りします。
開発遅延に向けた備えも必要?
GCAPへの参画を希望する国としては、サウジアラビアの名前が比較的知られていますが、最近ではFCAS(将来戦闘航空システム)でフランスと揉めているドイツや、アメリカとの関係が悪化しているカナダの名前も挙がるようになりました。このうち、カナダについてはオブザーバーで参画し、機体の購入を検討中と報じられています。
GCAPの開発は現在、日英伊の3か国間で機体の形状や重量とエンジン推力のトレード・オフ・スタディを実施し、機体の構想設計に反映させる取り組みや、実証用エンジン(XFP30)の詳細設計が進んでいます。そして、ようやく契約の一元化に至ったことで、これらGCAPの開発が加速することが期待されます。
なお、日本にとって懸念材料である新たな参画国ですが、現在のところ、GCAPの開発は日英伊のオリジナルメンバーで進めていく方針に変わりはないようです。
とはいえ、イギリスの国内事情によって最初の契約締結が遅れたことは、各国の国内事情によって全体の開発計画が遅延するという「国際共同開発の脆弱性」を改めて浮き彫りにしました。
前述したように、航空自衛隊への量産機配備の目標は2035年と、残された時間は限られています。
今後、イギリスやイタリアの事情でさらなる開発遅延の可能性がゼロではない以上、防衛省や航空自衛隊としては、最悪の事態に備えた「プランB」を検討しておく必要性があるのかもしれません。
Writer: 小林春彦(月刊『軍事研究』記者)
月刊誌『軍事研究』編集部記者。編集作業の傍ら、運用者である防衛省・自衛隊および防衛装備品を作る国内外企業などの取材をもとに記事を(不定期に)執筆する。





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