総延長288キロ「対面通行だらけな高速道路の4車線化」が加速! 完成すれば“鉄道に打撃”か 現地で見た進捗
NEXCO東日本が道東道の占冠IC~十勝清水IC間の4車線化を進めています。完成すれば道央と十勝がよりスムーズに結ばれますが、競合するJR北海道には逆風となるかもしれません。
近々さらに4車線区間が増えそう?
トマムICから再び道東道に入り、東に進むと、日高山脈を越える区間です。ここでは2351mの「狩勝第1トンネル」、2580mの「狩勝第2トンネル」で峠を貫きます。いずれも4車線化にあたっては、現在のトンネルに並行して新たなトンネルが掘られています。
狩勝第2トンネルを過ぎると、目の前には雄大な十勝平野が姿を現します。その先、十勝清水IC手前にある940mの「広内トンネル」は、2023年に貫通済みです。広内トンネルの東側からは4車線化完了区間となるため、狩勝第2トンネルから先の4車線化はもうまもなくでしょう。
完成すればJRに大打撃?
さて、道東道の4車線化により、札幌市などの道央と十勝がさらにスムーズに結ばれ、道路利用者にとっては大きなメリットとなります。一方、JR北海道には、これが逆風になりそうです。
現在、札幌市と帯広市の間は高速バスが所要時間約3時間半から4時間、運賃4000円程度(大人、以下同)で結んでいます。
一方、札幌駅と帯広駅を結ぶJR北海道の特急「とかち」「おおぞら」は、所要時間こそ3時間を切りますが、運賃・特急料金の合計は約8000円で、高速バスの倍額です。
高速バスは帯広側の市街地のバス停で細かく停車し乗降できるという利便性に加え、早期購入では運賃がさらに割り引かれることを考えると、所要時間差はそれほど不利には働きません。
道東道のこの区間の4車線化工事の完了にはまだ時間がかかりますが、工事が完了し70km/hの最高速度が100km/hに引き上げられると、所要時間の差は縮まり、JR北海道には痛手となります。
ただ利用者にとって最善なのは、JR特急と高速バスが共存し、目的に応じて使い分けられる環境です。そうした持続可能なビジネスモデルの構築を、両者にはぜひ期待したいところです。
Writer: 植村祐介(ライター&プランナー)
1966年、福岡県生まれ。自動車専門誌編集部勤務を経て独立。クルマ、PC、マリン&ウインタースポーツ、国内外の旅行など多彩な趣味を通し積み重ねた経験と人脈、知的探究心がセールスポイント。カーライフ系、ニュース&エンタメ系、インタビュー記事執筆のほか、主にIT&通信分野でのB2Bウェブサイトの企画立案、制作、原稿執筆なども手がける。





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