日本に空母は非現実的? F-35B導入し「いずも」型空母化検討 それが不要な理由とは

かねてより海上自衛隊のいずも型ヘリ護衛艦は、いざとなれば改修し、F-35B戦闘機の艦載が可能との見方がありました。しかしこれが非現実的であるという理由がふたつあります。

半世紀以上浮沈を繰り返す空母導入議論の背景

 海上自衛隊はこれまでも、何度か空母の導入を検討する機会がありました。古くは海上自衛隊の前身である海上警備隊創設期の1951(昭和26)年からアメリカ製の「コメンスメント・ベイ級」と思われる護衛空母の導入を検討しており、その後もたびたび、空母保有論が浮き上がっては沈んでを繰り返していました。

 1970年代以降は、イギリスにおいて就役したばかりの画期的な垂直離着陸戦闘機、ホーカー・シドレー「ハリアー」と空母がセットで海上自衛隊への導入を語られるようになります。しかしこれも「こんごう型」イージス護衛艦の導入などによって潰れています。

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海上自衛隊のイージス護衛艦 こんごう型1番艦「こんごう」(画像:海上自衛隊)。

「守るも攻むるもくろがねの 浮かべる城ぞ頼みなる」

 軍艦行進曲でうたわれる「頼みなる城」とは、かつて巨大な戦艦でした。現在では戦艦の代わりに空母が「頼みなる城」となっています。

 ヘリコプターの運用に限られるものの「いずも型」ないしやや小型の「ひゅうが型」によって城主となった海上自衛隊が、次にこれに戦闘機を載せようと考えたとしても当然の成り行きであると言えるかもしれません。

 ですが上記のように艦上戦闘機とは本国から遠く離れた場所で使用するための装備ですから、いま日本の防衛においてこれに大金を投入するだけの価値があるのかどうかは、かなり厳しいと言わざるをえません。

【了】

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コメント

30件のコメント

  1. さらに挙げるとすれば、そもそもF-35はA型以外に固定機銃がなく(ポッド式)威嚇射撃が不可能に近い点、いずも型の燃料及び物品受給装置及びもっと肝心な補給艦の補給システムがあまりにも弱体な点(燃料庫、弾薬庫、部品倉庫は無茶苦茶しても4機程度しか継続支援が出来ない。それを超えると肝心の哨戒ヘリの支援が破綻する)、航空管制能力の欠落があり、よく言って野戦発着場程度の支援しか出来ない点が挙げられます。また、空自も補給、教育、空中給油方式の違いといった面でF-35Bの保有を嫌がるでしょうし

    • 給油方式はF-15およびF-35Aがフライングブーム方式、B型だとプローブアンドドローグ方式でしたっけ。

      基地から出撃した機体にポッド積ませてバディ給油でカバーできませんかね。その場凌ぎくらいにはなると思いますけど。

      あと一つ質問なのですが、何故ガンポッドだと警告射撃は不可能にちかくなるのでしょうか?そこのところ無知なので教えていただけるとありがたいです。

    • 事実上警告射撃が使えない、というのは言い過ぎなのは認めます。ただし、固定機銃と比べた場合、そもそも機銃ポッドそのものが必要数整備可能なのか、という疑問は残ってます。最悪、ポッド不足で機銃なしでスクランブルしなければならない、という不安は払拭できないかと。

    • B型を導入すると仮定して必要数+備品の調達は基本中の基本だと思われますが。

      使える武器がないとかどこぞのキムチみたいなことにはならないでしょう。

      自衛隊は予算も人員も少なく、規模もお世辞にも大きいとは言えませんが、稼働率はあらゆる状況でも常に9割以上を保ち続けています。稼働率9割以上なんてアメリカ以外には日本くらいなものです。イギリスだってそこまで稼働率は高くないのです。確か8割を下回っていたかと。(ソースは昨年の航空機関連の雑誌。詳細を記憶していなくて申し訳ない)にも関わらずあそこは空母2隻導入し、60機前後のB型の運用を決定しています。

      なおさら日本がガンポッド運用程度の問題は屁でもないと言えるでしょう。

      艦内での管理の話であれば、必要なものを積めるスペースは最初から確保されています。機体自体は露天駐機できますし、空いたスペースも整備に利用できるはずです。

    • ガンポッドのライセンス生産が可能ならいいが、完成品輸入でしょう?発注したところで生産数に縛られて回ってこない、ということもなくはないし。いっそガンポッドの国内開発でもしますか。

  2. 今、中国の危機が迫っているのです本空母は必要と思いますさしあたって、いずもを空母にして

    ミサイルや核も必要と思われるます、中国が着々と日本を中国のものにしようと狙ってます、そうなって

    からでは遅いのです、空母、戦闘機、核を積んだ潜水艦、護衛艦、無人機など国を守る必要なものは

    違憲・なんて言ってないで・ドンドン作るべし、今のこの日本の状況を見て違憲なんて言ってる人は

    精神科にでもて行って一度見てもらって下さい・・・日本国が中国のものになる日が来るかも??

    • 原子力発電所の維持更新にすら四苦八苦してる国が核兵器維持できるかなあ。ついでに、原潜作るにも今から始めても実用的なものができるまで30年以上はかかるだろうし(そんな簡単に出来る代物なら80年代から研究を開始しているブラジルやアルゼンチンは、とうに原潜保有国家になってるし、インドも国産原潜を6隻以上持ってるし)。

    • わずかな対艦ミサイルによって、10機もの新鋭戦闘機を失うような運用は避けたほうが良いでしょう。

  3. 実際の戦力ではなく見せ玉として空母が必要なのです。頭の悪いシナチョンはそうしないと己の立場を理解できないのです。

  4. 那覇からだと尖閣はあまりにも遠すぎるので導入は必須であり、この記事のライターはとんちんかんな事を言っていると思う。

    • 全く同感です。

      那覇から尖閣までF-15で片道30分以上、往復1時間以上かかります。

      戦う必要があっても現場に2~3分しか留まれません。

      「いずも改」程度のものでも今よりははるかにマシになると思います。

    • 最も重要なのが弾薬の補給。空中給油機ではできない。空母なら燃料弾薬の補給中に、操縦士がトイレに行く事もできる!\(^^)/

      基地(那覇とか)から飛んで、占拠された離島の奪還作戦後に空母で燃料弾薬を補給して再出撃、という運用なら、空母の搭載可能機数もF35Bの航続距離もさほど問題にならない。艦上には補給と軽整備を受けてる機体が居るだけ。基地への無駄な往復が省けるので、消費燃料も飛行時間も削減でき、限られた機数を有効に使える。

      近くに陸上基地作っても向こうも侵攻前にその滑走路を潰しにかかるだろう。けど空母なら逃げ回れる(^^;。短距離離陸できるF35Bなら、潰された残りの滑走路長でも使える場合も多そうだけど。

      ...なんで「空母は不要」になるんだろう?不要なのはF35Aなのかも。そもそもF35は運動性で戦う機体じゃないし、奪還作戦なら米海兵隊的な運用が出来れば充分だろうし。「攻撃空母は不要」じゃないのかな、記事タイトル。

    • 新石垣を軍民共用化するか少し離れるが現状では離着陸訓練しか使ってない下地島空港や、下地島空港が自衛隊使えないのならアクセス的にはやや不便だけど、航空援助施設としては優れてる下地島空港を民間に一本化して宮古空港を基地化すればいいだけじゃないのかと……。

    • 下地、宮古は近すぎて基地に不向き。少しは考えてみたら無駄なことわからいかなぁ。

    • ごめん。

      空母が逃げ回れるとか、正気か?

  5. このライターは、空中給油機で弾薬の補給ができると思っているのだろうか? 長距離飛行時のパイロットの負担は考えないのだろうか?

    出雲型は空域管制能力があことも知らずいい加減な憶測で書いている。まさにフェイクニュース

  6. いや必要だろ空母は。

    空中給油機増やすとかそういう問題じゃなくて、離島奪還時に迅速かつ柔軟な作戦行動に航空機運用能力を備える護衛艦が必要になってくるのだから(尖閣が最寄りの航空基地から離れてさえいなければその限りではないけど…)

    去年の何月号かは忘れたけど軍事研究で、いずも型のハンガー内にF-35Bが10機以上は収まるスペースがあると書いてあった。さすがにヘリとか兵装とか積む必要も出てくるから、そこまでみっちり積まないだろうけど、露天駐機含めて10機程度は運用可能じゃない?

    対潜哨戒ヘリは他の艦に2機ずつ積むようななしわ寄せは出るけど、定数運用できれば問題ないはず。

    強いて言うなら補給艦がもう少し数が欲しくなるけど。

    パイロット養成問題は空母導入計画を先延ばしにすればするほど面倒になるからとっとと導入しちまえよ空母。

    • 補給艦の数よりもレベルですね。ましゅう級は艦橋前のスペースが使えるかもしれないが、それでもF-35支援用に使うにはたかが知れてるし(大はエンジンとかリフトファンから小はコンピュータチップ場合によってはステルス塗料まで、それとミサイル燃料何機の何出撃分?)、とわだ級は論外。とわだ級代替艦にどの程度期待できるか。それといずも級の受給システムも5割増で増強してほしい。燃料2箇所ハイライン1箇所では絶対足りない。無茶いえばサプライ級4隻購入すべきかも。

  7. 追記

    航空管制は最悪AWACSに丸投げ、空中給油もKC-767にプローブアンドドローグ方式用のパーツ付ければ対応できる(イタリアのKC-767も両方式対応)

    • 将来はKC-46で決まりとして、当面最悪C-130HのKC改装機でしのぐしかないか。あとはC-2のKC改装機が実現するかどうか。

  8. 筆者は書いてないが、軍事関係者の間でよく言われているのが空自が海自、陸自からから信用されてないこと。尖閣などで作戦行動する場合、エアカバーと対地支援は必須。だけど空自の本音は制空一本。その他の任務は二の次で対艦任務も予算がもらえるからとミエミエ。この記事は軍ヲタが喜びそうなとこしか書いてない。防衛省内部での空自へのプレッシャーや予算分捕り合戦である現実的な部分がぬけてる。

  9. よく言われているのがいずもに戦闘機を載せるスペースないって言うが、いずもの車両搭載スペースがある。

    これ本当は武器庫とかにあけていたのでは。ジェット燃料タンクも他の護衛艦用燃料タンクを流用できる。実際、給油機能あっても護衛される舟と護衛する舟が近接するなど現代戦ではとても危険。それに艦首ソナーはいずもクラスでは不要だし、ジャンプ台設置するまでのウェイトとしてのカモフラージュ。いずもは最初から空母機能持たせるように設計されていたと思うと合点がいく。

    • 車両搭載スペースイコール航空機格納庫の転用。だから最大数50台搭載するとヘリが艦内に収容できなくなる。ソナーもバルバスバウ代わりと機雷探知、スキージャンプも案外さほど重量を取らないのでは。インヴィンシブルよりも角度をあげたアークロイヤルがSAMを撤去しなかったのが理由(インヴィンシブル、イラストリアスが角度増大とSAM撤去を同時に行ったのは、むしろ機種更新による運用面積の増加が理由)。空母から随伴艦への給油はごく普通だし(そのため、アメリカ空母では原子力空母なのに艦艇用燃料を搭載している)。

      さすがにこれでは根拠とするには薄い。

    • 車両搭載スペースは一段下です。ヘリ格納庫と別なんだけど。

  10. こりゃ関さんも大変だ(笑)

    そんじゃそこらのミリオタなんかより遥かに現場を見に行っているのにね。

    F-35b導入で代替するのは壊滅的なAHでしょうか、ヘリで届かない航続距離と対地支援能力は非常に魅力的ですが、空母換装では空母護衛まで考えねばならないのでタダでさえ少なく艦船割く事を考慮すれば新たに近くの島に離発着基地の設営かな。これなら護衛艦を割く必要も無いし島嶼奪還支援あるいは島嶼付近の敵艦隊への艦攻も出来ますしA型と棲み分け出来る、

    • 離発着基地の防衛に戦力を割く必要がある。CTOL戦闘機用の長い滑走路は簡単に狙われそう。あまり近くに作らない方がいいのでは。

  11. あと必要なものは、

    E-767 E-2 JADGE F-15 F-2 F-35とのデータリンクシステム(多分欠落。双方に新設)

    空域管制能力の強化(対戦闘機誘導、指揮能力の付与、管制半径の増大、管制台および管制員の増加。無理なら随伴のイージス艦に任せる)、着艦精密誘導レーダの設置(FCS-3イルミネータを転用可能だが、新設の必要あり。皮肉にもその点ひゅうが級は有利)

    補給艦、受給システムの徹底強化(とわだ級の超ましゅう級による更新。および受給システムのハイライン、燃料受給システムの出来れば倍増。場合によっては補給艦の増強)

    補給機(最低MCH-101級)の専属。可能なら輸送飛行隊の新設(72空、73空、111空の兼任には問題あり)

    空自、海自の意識改革

  12. このライター往生際がわるい。昔、イージス艦導入時も非現実的とか言う評論家がたくさんいた。空母もないのに導入するのはアメリカ海軍の空母護衛の下請だとか。しかし現在、世界で空母ないけどイージス艦持ってる国はたくさんある。軍事を経済みたいに論理的に考えると見誤る。なんでも詰め込んで結局役に立たないドイツの新型フリーゲート。ドイツやカナダとか戦車廃止したが結局先祖帰りで再配備。軍事は大いなる無駄遣いである。

  13. 有事に南シナ海の封鎖は想定内でシーレーンの確保には航空戦力は欠かせませんので空母化は必要でしょう

    出雲型でもドッグファイト出来る小型の無人機は相当数積載できるし発着艦出来るので

    F35Bはステルスと優秀なレーダーで後方での無人機の攻撃ネットワークやミサイルや潜水艦の標的捕捉という役割で10機もあれば無人機40機くらいはコントロール出来て強力な戦力になります。

  14. コメント欄で色々と興味深い意見を拝見しましたが。

    私は筆者の意見に同感ですね。

    憲法問題云々はさておき間接侵略対策を放置し、正面装備にばかり予算を継ぎ込むのは自殺行為では無いでしょうか?

    スパイ防止法を制定すれば全てが終わる訳では有りません。

    海上自衛隊の基地の警備はお寒い限りと聴きますし、航空自衛隊も同様。警備犬も満足に配備されていません。陸上自衛隊ですら人手不足で年齢制限を大幅に緩和している状況ですから、災害出動や訓練で手薄になった駐屯地をテロ攻撃される恐れは常に有ります。

    それから話は変わりますが。

    中国を威嚇する為にもドローンや無人戦闘機の研究や配備に手抜かりが有ってはならないでしょう。

    各種ドローンが次々と実用化されている現状では、航空母艦それ自体が過去の遺物となる恐れも有りますし、逆に航空母艦が無人機の母艦としてB52戦略爆撃機の様な運用をされる可能性も有ります。

    多面的な検討が必要では?

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